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「子どもののほめ方、叱り方」

「ほめて育てる」!?

「子どもはほめて育てましょう」というフレーズは本当によく耳にしますよね。裏を返せば、それだけ世の中の子どもたちが「叱られて育っている」ということかもしれません。イヤイヤ期のスタートを機に、子どもはいつでも、何かしら大人にとっては「困ったこと」をしてくれる存在でもあります。親の方も、いつも心に余裕があるわけではなく、追い詰められてしまうこともあるのではないでしょうか?
「ほめるところなんてない」「ほめるところはどうやって見つけたらいいんですか」という声は、母子相談、子育て相談でよくきかれます。毎日働いて、子どもと過ごす時間が少ないと嘆くお母さんたちにとって、つかの間の子どもとの時間が「子ども叱りタイム」となってしまっては疲れ倍増。子どもにとってのお母さんのイメージが「いつも叱ってる」になってしまい、楽しい時間を奪うことになりそうです。相談の場面で同じくよく耳にしたお母さんの嘆きに「子どもを叱ると、子どもに嫌われそうで怖い」というものもありました。また、「叱ったら、その後にしっかり抱きしめましょう」とよくいいますが、いくら抱きしめても、叱りすぎた罪悪感は残ってしまうのではないでしょうか。
発達上、月齢、年齢にかかわらず、善悪の判断基準を教えるのは、子ども期において非常に重要で、社会が家庭に求めている役割でもあります。ですから、子どもを叱ることは、親に求められる義務の部分ともいえるかもしれません。叱った内容が、子ども本人にとって納得のいくことであれば、子どもは親を嫌いになったりはしないものです。前に立って正しい方向に導くのは、親としての大切な役割です。

その子の「できること」に気づいてあげる

では、この「叱る」と「ほめる」をどうやって両立していったらいいのでしょうか。叱るだけにならず、ほめるきっかけを与えてくれるのが、子どもの「特性」です。「特性」には「特有の優れた性質」というポジティブな意味合いがあり、この言葉をキーワードに、子どもをポジティブに見ていきましょう。
子どもが、まだ寝返りも打てなかった頃を思い出してみてください。新生児の泣き声はとてもか弱く、小さくて、そしてかわいい存在でしたよね。あの頃は、何をしても「すごい!」と感動し、一つ一つをほめていませんでしたか?大きくなるにつれて「できるようになる」ことが、わかりづらくなってくるだけで、子どもはいくつになっても「何かができるようになる喜び」を運んできてくれます。この「できること」こそが、その子の「特性」といえます。親は、子どもの「特性」へのアンテナを常に磨いておき、すぐに気づいてあげられれば、自然とほめることができます。アンテナを張り巡らせる余裕がないときにも、何気ないこと、あたりまえのことが「できている」ときにほめることが、子どもの周りの空気を柔らかくしてくれます。

「コト」が起きる前にほめる

また、子どもの立場で考えてみると、何をすると叱られるかはわかっていても、何をするとほめられるのかをわかっていないことも多いようです。そうであれば、悪いことをしないでいるときにほめるようにすると、段々とそれがわかってきます。例えば、きょうだいげんかを始めようとした瞬間に「わ~、今までけんかしないで我慢できたんだ!えらい!」とか、「いつもこういう時、泣くんだよな」という瞬間に「今日は泣かなかったね!すごい!」とか、コトが起きる前にほめてしまうのです。この先に「困ったこと」をしそうな気配がしたら、先手を打ってほめてしまうと、子どもは「???」となって「困ったこと」には至らないものです。このくりかえしで「〇〇をしなければ、ほめられる!」ことがわかっていきます。これは第3回でも触れた、オペラント条件づけで説明ができます。

前から引っ張るのか、後ろから押すのか

私は叱るのもほめるのも、前から引っ張るのか、後ろから押すのか、にかかっていると考えています。つまり、進むべき道を親が率先して案内し、前から引っ張っていくのか、それとも子どもが自由に進む姿を後ろからそっと後押しするのか。重要なのは、叱るときもほめるときも、それをしている親自身が、引っ張っているのか押しているのか、意識しておくことです。
例えば、食事やお片付け、明日の準備など、全ての行動が遅い子どもは、とても丁寧で慎重だという「特性」があります。これは、裏を返せば、時間の読みが甘いということでもあります。時間に余裕があるときは、ゆっくり、マイペースに支度をしている様子を「忘れ物しないように準備しているんだね。偉いね」と、ほめます。これが慌ただしい朝なら「もう忘れ物はないから、今は時間を気にしよう」と指摘するとよいでしょう。その指摘は、「早くしなさい!」と「叱る」ことになるかもしれませんが、きちんと意味を伝えれば、本人も必要な情報だとわかり、納得できるはずです。
子どもにとって、何でも自由にさせることばかりが良いとは限りません。親が意識して子どもの「特性」を見抜き、その子の場合にはいつ引っ張ってあげ、いつ押してあげるのか、「叱る」と「ほめる」のどちらが適切なのか、ぜひ見極めてあげてください。「特性」に注目してあげることが、親子の楽しい時間につながるでしょう。
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