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喘息の患者さんの治療(予防)について

まず、喘息という診断ですが。以前は「繰り返す、ゼーゼーをともなう呼吸困難」を喘息としてとらえていましたが、最近では「咳喘息」という概念も喘息として取り扱うようになりました。
「咳喘息」の特徴は、昼間は気にならないけれど、夜間や寝起きになると咳が毎日のように繰り返されます。この場合ゼーゼーや呼吸困難はありません。しかし、ここで注意点があります。鼻づまりがあると鼻から気管に鼻水が流れ込んで咳き込む「副鼻腔気管支炎」というのがありますので、この場合は喘息の治療をしても効果がありません。「咳喘息」の診断を受ける場合は必ず鼻水、鼻づまりなどがないかを確認する必要があります。その他「肺炎」大人では「百日咳」も除外する必要があります。
さて、ではどういう状態になったら咳喘息または喘息で治療(主に予防)が必要になるのでしょうか?診断のポイントは「何度も繰り返す」ということ、たとえば、毎日のように夜間になるとゼーゼーいわなくても咳がひどくなるようなことが「つづけて3ヶ月」繰り返した場合、または明らかなゼーゼーを伴う呼吸困難を過去に3回は繰り返した場合はどちらも喘息として診断され治療(予防)が必要になります。
しかし、季節の変わり目に年に2-3回しか症状がない人は、そのときだけの治療でも良いでしょう。
昔はどんなに喘息発作が強くても、ほとんどが悪いときのみの治療を行っていたのですが、そうしているうちに小学生や大人になっても喘息が治らない人が増えてきました。そこで欧米にならって、「早めに」予防しようというのが現在の考え方です。明らかな呼吸困難がなくても、夜間の咳を繰り返す場合(前記)も喘息としてとらえて「早めに」予防しようという考えです。もちろん、症状があるうちは治療薬も使いますが、よくなっても最低3ヶ月以上症状がなくなるまでは予防するというのが現在の考え方です。
喘息の長期予防の仕方(年齢によって異なります)

2歳未満の予防

主にロイコトリエン受容体拮抗剤(オノン、シングレアなど)からスタートされます。それでも繰り返す場合には、ステロイド吸入(フルタイド50など)を1日1回を追加することになります。それでもうまく行かない場合はステロイド吸入の量を増やしたり(マックスで200/日)、インタール吸入を追加したり、ネブライザーをつかった吸入療法に変更する場合もあります。

2-5歳の予防

ロイコトリエン受容体拮抗剤(オノン、シングレア、キプレスなど)もしくは吸入ステロイド(50-100/日)かその両方。コントロールがつかない場合はテオドール内服、吸入ステロイドの増量(マックスで300/日)、吸入ステロイドをアドエア(吸入ステロイドとβ刺激剤が混合されたもの)に変更、もしくはセレベント(50/日)、インタール吸入の追加を考える。

6-15歳の予防

吸入ステロイドをスタート(100/日)、ロイコトリエン受容体拮抗剤(オノン、シングレア、キプレス、プランルカストなど)を併用してもよい。コントロールができない場合はテオドール内服、吸入ステロイドの増量(マックス400/日)、吸入ステロイドをアドエアに変更(100-200/日)、セレベント(50-100/日)吸入、インタール吸入の追加を考える。
3ヶ月以上症状がなければ時期を見て減量をしてゆきます。吸入ステロイドやアドエアの量を減らしていったり、ロイコトリエン受容体拮抗剤をなくしていったりします。
注)フルタイド、アドエアなどのステロイド入りの吸入薬は50、100、125、200などがありますが、これらはステロイドの1回の量を表しています。たとえばフルタイド50、アドエア50を1日2回すれば1日のステロイド量が100となります。どんなにひどくても、子どもは2歳未満で100を2回の200、2-5歳で150を2回の300、6-15歳で200を2回(400)までがマックスとなります。このマックス量は入院を繰り返すような重症例です。当医院では、このマックス量をお子さんに使用した経験はありません。
昔に比べて、ネブライザーの吸入器を購入しなくても、上記の携帯用ステロイド吸入などでほぼうまく行くようになりました。しかし、時に、乳児では携帯用のステロイド吸入の効果がない(うまく吸えていない)場合にはネブライザーを購入して頂き、パルミコートというステロイド吸入やベネトリン+インタールなどの吸入をする場合もあります。
喘息は昔に比べると、早めにその芽を摘もうという傾向が強くなりました。昔喘息と言っていなかったような症状「咳喘息」などがそれに当たります。しかも、症状が軽いうち(昔は喘息様気管支炎や気管支炎といわれていた)から繰り返すようなら予防しようという風潮にあります。
上記のくすりに関しては、現在使用している方、これから使用される方しかピンと来ないでしょうが、参考までに商品名や数値をあげています。
症状に心当たりのある方、喘息に関してご不安がある方は、何なりとご相談ください。お待ちしております。

平成22年7月30日 きのした小児科クリニック 院長
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