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ロタウイルス胃腸炎予防ワクチン

いよいよ、日本でもロタウイルス胃腸炎(一番ひどい嘔吐下痢症)に対するワクチン;ロタリックス(内服)が認可されました。欧米をはじめ海外では既に120カ国以上で接種(内服)されている重要なワクチンです。日本ではまだ、定期接種には至りませんが、2011年秋よりようやく認可され希望者に接種できる状態になりました。

ロタウイルス胃腸炎について

ロタウイルスは毎年2月から4月頃に流行する重症な嘔吐下痢症です。3ヶ月-2歳くらいのお子さんに多くみられます。2歳までにほぼ100%が感染するといわれています。この病気は、すぐ脱水になりやすく、ケイレンや、脳症も起こすことが知られています。今まで、既にかかられた方は、ひどい嘔吐下痢症だった記憶がよみがえられることでしょう。当医院でも毎年、ロタウイルス胃腸炎の患者さんは約半数が外来点滴、数名が入院となっています。ノロウイルス胃腸炎よりも症状がひどくなります。
症状の始まりは、嘔吐が多いです。元気だったお子さんがいきなり吐き始め、吐き気は2-3日続きます。少し遅れて、発熱や下痢がはじまり、発熱は2-3日、下痢は水溶性の白っぽい下痢(おむつからはみ出るくらい)が約7日間続きます。水分をとっても、吐いたり下痢したりする量が半端ではないのですぐに脱水症を起こします。
治療は、対症療法しかなく、チビチビ水分(イオン飲料)を与えて脱水症になりにくいようにしますが、なかなかうまく行かず点滴することが多くなります。
合併症は、脱水症が大半ですが、下痢ケイレンやまれに脳炎、脳症、腎不全などを起こす怖い病気です。
☆この病気に対するワクチンが導入されたのは我々小児科医にとって画期的な進歩だと思います。まだ有料ですが、是非受けて頂きたいワクチンです。

接種時期

生後6週-24週(約6ヶ月弱)までに4週間の間隔をあけて2回内服します。

同時接種が可能

生ワクチンのため単独で受けてしまうと他の予防接種までの期間を4週間あけないといけないのでスケジュールが過密になります。肺炎球菌やヒブワクチン、三種混合、BCGなどと同時に接種してもかまいません。

効果

2回接種により3年間効果があります。かからない人と軽症化をあわせると92-100%近くになると言われています。

副作用

ぐずり、胃腸症状が100人中数名。海外では、腸重積(小腸が回腸に入っていって腸閉塞を起こす:治療で治る)がごくまれに見られています。

救済制度

万が一、このワクチンにより発生した副作用は、医薬品医療機器総合機構法にもとづく被害救済の対象となります。
☆料金は1回13.000円を予定しています。
☆6ヶ月を超えた方は、接種することはできますが、何か起こった場合の補償(救済制度)が適応されません。

平成23年11月13日 院長
院長コラム
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