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院長コラム 「子どもの便秘について」

離乳食が始まる前の赤ちゃんの便秘

生後すぐは、赤ちゃんは何回も便をすることが多いです。しかし1ヶ月を過ぎてくると便の間隔が少しずつ伸びることが知られています。毎日出る人もいますが、2−3日に1回とか、4−5日に1回とか機嫌も悪くなく、まとめて柔らかい便がたくさん出ることがあります。これは、生理的な現象でお薬を飲ませることはまずありません。離乳食が始まる頃まで続く人もいますが、ときおり綿棒浣腸や浣腸をして様子を見ます。

この年齢での便秘で、生まれつき便が出にくかったとか、常にお腹が張っているという症状があれば、生まれつきに肛門の神経に障害のある病気(巨大結腸症)などがあり、外科的な手術が必要なことがあります。

 

離乳食が始まってからの便秘

コロコロ便だったり、硬くて出血したり、毎日便が出てても、いつも排便時に不機嫌になれば便秘です。逆に毎日便が出なくても、1−3日ごとに不快感のない硬くない便が出るときは便秘ではありません。

さて離乳食が始まった頃の便秘に対する方法ですが、この年齢では、まず病院で浣腸をして柔らか便を出してから、お薬を飲むことをお勧めします。薬の種類は、内服が主軸になります。マルツエキス(麦芽糖)、ラクチュロース、酸化マグネシウムなどの浸透圧性緩下剤が主に使われます。ピコスルファートナトリウム(ラキソベロン)は腸を刺激する薬ですので、前述した浸透圧性緩下剤ではコントロールできない場合に使用します。

 

幼児、小児の頑固な便秘

機能性便秘:原因として一番多いのは、病気ではない便秘があります。排便時の嫌な経験、不適切な時期のトイレットトレーニング、入園、入学、引越しなどの生活環境の変化などが原因となります。

内科的疾患による便秘:甲状腺機能低下症、薬剤性(咳止め、鼻水止め、抗けいれん薬、利尿剤)なども原因となることがあります。

牛乳による便秘:牛乳の飲み過ぎ、牛乳アレルギーによる便秘もある。牛乳を中止することでよくなります。

 

便秘の治療としては、機能性の場合は、まずは規則的な排便習慣をつける、例えば朝食後、と夕食後には必ずトイレに座らせる。お薬は、この年齢では、酸化マグネシウム、モビコールなどの浸透圧性下剤が主な薬となりますが、ひどい場合はピコスルファートナトリウム(ラキソベロン)を使用する場合もあります。また、これらの飲み薬と、浣腸などによってコントロールをつけていく必要があります。とにかく、これらの方法で排便時の苦痛を何とかして取り除くことが必要となります。

 

令和2年11月

院長コラム
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