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アレルギー性鼻炎

3月に入って暖かくなると思いましたが雪が降りましたね。第2週ごろからは暖かくなるようで、最高気温が20度を超える日もありそうですね。昨年のように冬からすぐ夏になるような気配もありますが、新緑のさわやかな季節をじっくりと過ごしてみたいものです。ところで、私は最近ベートーベンの交響曲に凝っています。ヴァントやカラヤンやバーンシュタインやヴェームやカルロスクライバーらの指揮した演奏を聴き比べては第1番はヴァントで、3番はバーンシュタインで5番はクライバーでなどと自分なりのベストを探っているところです。知らない人にはとってもつまらない話ですが、ちょっと知っている人は、「おいおいちょっと待てよ」と話が盛り上がるところでもあります。
さて、鳥インフルエンザには困ったものです。ごめんだ号の後に関西で大事件がありました。ああいったことがあると、ほんと何食べていいのか分からなくなりますよね。肉や卵からは食べても大丈夫そうだと情報がありますが、実際、鶏肉や卵からもインフルエンザウイルスが発見されているようです。しかし、70度以上で1分間ほど加熱すればウイルスは死んでしまうようです。なんとなく、卵かけごはんは食べづらくなりましたね。
そろそろ、今月の話題ですが、「アレルギー性鼻炎」についてお話しようかと思っています。私も実は花粉症があるようで晴れて天気の良い日は目が痒くなり鼻もぐしゃぐしゃになります。でも私は、お医者さんなので、自分で薬を処方して、皆さんの前では何とか平静を保ったかのようにしております。

アレルギー性鼻炎の症状は?

くしゃみ、透明な鼻みず、鼻づまり、目や鼻のかゆみなど

アレルギー性鼻炎と花粉症とどうちがう?

アレルギー性鼻炎の中にハウスダスト(ホコリ、ダニ)、動物の毛、カビなどいつでも家の中にあるもので起こる通年性アレルギー性鼻炎と花粉などが原因である季節性アレルギー性鼻炎すなわち花粉症があります。

アレルギー性鼻炎と鼻かぜとのちがいは?

鼻かぜは、くしゃみ、透明な鼻みずが出てだんだん鼻みずは色がついてきて鼻づまりになり1週間ほどでよくなってゆきます。アレルギー性鼻炎の場合は、くしゃみが激しく、はなみずも濁ることなく透明な鼻がつづきます。鼻づまりもおこります。また、目のかゆみなどもあらわれます。2月ごろスギの花粉が飛ぶころにこのような症状が出れば花粉症かもしれません。

何歳ごろからアレルギー性鼻炎は起こるのでしょう?

5-6才ごろからが、多いですが、最近では1歳前後の幼児でもみられることがあります。

検査でわかりますか?

鼻みずの検査、血液検査、アレルギーの原因のエキスを肌につける検査、誘発テストなどがありますが、総合判断になります。

アレルギー性鼻炎とわかったらどうしたらよいですか?

治療の目的は日常生活が支障なく送れることです。ようするに支障がある場合だけ治療をすればよいのです。症状が軽く日常生活に支障がなければ治療の必要はありません。

メカニズムは?

ハウスダストや花粉などが鼻の粘膜にくっつくとそれが体にとって敵だと感知しやすい人(アレルギー体質)とそうでない人がいます。アレルギーの体質を持った人は鼻の粘膜で、ハウスダストや花粉に対してIgE抗体をたくさん作ります。何度も何度もハウスダストや花粉が入るたびにその抗体の量は増えてゆきます。そのIgE抗体がくしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどの症状を起こすケミカルメディエーター(ヒスタミン、ロイコトリエンなど)を含んだ肥満細胞にくっつきます。その結果、肥満細胞からケミカルメディエーターが遊離されアレルギー性鼻炎の症状があらわれます。このメカニズムは目や気管支でも起こることがあり、それぞれ、アレルギー性結膜炎、気管支喘息とよばれます。

治療にはどのようなものがありますか?

軽症の場合は、前述の肥満細胞からケミカルメディエーターが遊離されるのをブロックするくすり(アレギサール、ぺミラストンなど)やケミカルメディエーターであるヒスタミンをブロックする抗アレルギー剤(アゼプチン、エバステル、ザジテン、セルテクトなど)を内服します。
うまくいかない場合には、もう一つのケミカルメディエーターであるロイコトリエンをブロックするロイコトリエン拮抗薬(オノン、キプレスなど)を内服したり、重症な場合はステロイド点鼻薬をつかったりします。その他、手術やレーザー治療などもありますが子どもではまずありません。
花粉症の場合は花粉情報をチェックし花粉が飛び始める前(スギでは2月)に病院でお薬をもらって予防内服をしておきましょう。

まとめ

1)おもに5-6歳からですが、1歳前後からアレルギー性鼻炎はおこることがあります。
2)症状は、くしゃみ、みずばな(透明)、鼻づまり、目や鼻のかゆみ
3)鼻かぜは鼻みずが次第に色がつき(あお鼻)1週間程度でなおる。続く場合は副鼻腔炎(蓄膿症)に注意。
4)治療の目的は日常生活に支障をきたさないようにすること
5)治療薬は抗アレルギー薬、ケミカルメディエーター遊離抑制薬、ロイコトリエン拮抗薬、点鼻薬、目の合併は点眼薬がある。
6)特にスギ花粉症は情報に注意し2月には、症状が出る前にお薬をもらって予防しておく。

「花粉情報協会」ホームページアドレス

http://www.pollen-net.com/

それでは今回はこのへんで失礼します。きのしたでした。
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