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タバコはPM2.5の塊だ

中国で発生した微小粒子状物質「PM2.5」が人体への被害をもたらすという問題への関心が高まっています。しかし、もっと身近なところにその濃度が極めて高い場所があります。それは、喫煙可能な室内です。例えば、禁煙をしていない居酒屋だと、北京市の最悪時の濃度と変わらないのです。専門家は2006年頃から既にタバコのPM2.5の問題を指摘してきており、室内の全面禁煙を訴えています。
直径が2.5マイクロメートル以下の微粒子は化石燃料や草木が燃えたときに発生します。タバコの煙もそのひとつで、フィルターを介せずに周囲に広がる「副流煙」に多いのです。中国から飛来するPM2.5よりも『受動喫煙によるPM2.5の影響の方が大きい』と日本禁煙学会は訴えています。
ここで、さまざまなデータを紹介しますと、自由に喫煙できる居酒屋のPM2.5の濃度は空気1立方メートルあたり568マイクログラムで中国政府が「最悪」と評したときの北京市の大気とほぼ同じ水準だと分かりました。禁煙席でもガラスや壁で仕切られていない場合は同336マイクログラムに達したことも分かりました。車の中で1人が喫煙したときの濃度は同1000マイクログラムを超えるといわれています。子どもを乗せての喫煙などもってのほかです!
また、タバコを吸う家族がいると、住宅内のPM2.5濃度は大きく上昇します。誰もタバコを吸わない住宅内の濃度が同20マイクログラムに対し、喫煙者のいる住宅内の濃度は同50マイクログラムもあることが分かりました。国の環境基準値が1日平均で同35マイクログラムで、外出自粛基準は同70マイクログラムですので、環境基準値を上回る値です。タバコを吸わない家族、特に子どもや肺疾患を持っている方にとってはとても脅威な数値だといえます。空気清浄器を使っているから大丈夫かと思いきや、それらはまったく効果がありません。空気清浄器でPM2.5を取り除くことは不可能です。
問題は大気中に含まれるPM2.5よりもタバコの煙の方が有害性が高いということです。煙の中には70種類近い発癌性物質が含まれます。様々な調査から、受動喫煙による死亡リスクは大気汚染によるPM2.5よりもはるかに高いと考えられています。受動喫煙で死亡する人は年間6800人にも達します。
とにかく、中国からやって来るPM2.5よりも身近にあるタバコの煙の方が害が大きいということを、再認識しましょう!!(日本経済新聞より引用) 

平成25年3月10日 院長
院長コラム
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