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今、お子さんが飲んでいる薬、本当に必要ですか?

今、お子さんが飲んでいる薬、本当に必要ですか?

 

以前も、「院長のひとり言」や「咳、鼻水について」というタイトルでお薬の話をしましたが、やはり、まだまだ、お薬過剰な気がしています。

1)抗生剤

当医院では、抗生剤に関しては、はっきりとした理由がない限り、「熱があるから出しておきましょう」などということは、ほとんどありません。お母様方によっては、抗生物質が熱冷ましだと勘違いされている方がおられるほどです。これは、今もなお、そういう治療を当たり前のように続けている医者のせいだと思います。

喉が痛いから赤いから、熱があるから、などで抗生剤を出すのは、おかしいのです。厚生労働省もはっきり言っているように、「喉が赤くて、熱がある場合は、必ず溶連菌感染症を調べること」としています。もし、陰性なら抗生剤の必要はほとんどありません。自然治癒するはずです。溶連菌感染症も自然治癒しますが、放っておくとリウマチ熱になることがあるため抗生剤を10日間は飲む必要があります。

溶連菌以外で、喉が赤く腫れ上がり、熱が何日も続く病気の中には、抗生剤が全く聞かない病気(アデノウイルス、EBウイルスなどのウイルス感染)と、抗生剤を飲むか抗生剤の点滴をしないとよくならない病気の二通りがあります。

溶連菌が陰性で、喉の赤みが強く発熱も続く場合は、血液検査が必要になります。血液検査で、白血球や炎症反応( CRP)が上がっている場合は、アデノウイルスか細菌性扁桃炎が考えられます。アデノウイルスは検査キットですぐにわかりますので、これが陽性であれば、熱は3〜5日続きますが抗生剤は効果がありません。アデノウイルスが陰性の場合は、抗生剤の内服か点滴が必要になります。白血球やCRPが上がっていないときはウイルス性ですので抗生剤は効果がなく必要ではありません。

このように、「喉が赤くて熱がある」だけでも抗生剤が必要がない病気がたくさんあり80%以上がそう(自然治癒する)であることをご理解ください。

2)咳止め、鼻水止め

「鼻がではじめたから、早く病院へかかっておこう。耳鼻科がいいかな?小児科かな?」という方が多いと思いますが、まずしばらく家で様子を見ましょう。

鼻水はカゼの場合、最初は透明で多量に出ます。夜になると、鼻水が多量のためフガフガ言って鼻づまりになります。2−3日すると鼻の量は減り、少しづつ濁ってきます。4−5日経つとあお鼻になり、少し咳も出てきます。このときに熱が出る方もいます。その後鼻水はだんだん固まってゆき、咳は痰が絡むようになり鼻水が出てから10日くらいでほぼ治ってゆきます。2週間以上熱のないカゼが続いている場合は、既に2回目の風邪(2回目の最初は透明な鼻水となる)にかかっている可能性があります。本当にそれが2週間かけてひどくなっていれば、レントゲン検査、血液検査などが必要となります。このときよく副鼻腔炎と言われるケースもありますが、あとで述べますがレントゲン撮影で蓄膿症(骨の空洞が真っ白になっているなど)と診断するのは全く当てにならないと言われています。喘息、百日咳、マイコプラズマなども視野に入れなければなりません。 

さて、ここで、最初に、鼻水止めを飲むとカゼは短縮されるのでしょうか?それは絶対ありえません。鼻水は出るべくしてでているのです。具体的にはウイルスを排泄したり、炎症で不要となった鼻水を排泄しているのです。また、くしゃみによって詰まりかけた鼻水を外に出そうとします。

鼻水止めは、人間が自然に治ろうとしている現象を無理矢理に止める行為です。くしゃみも抑えてしまいます。

黄色い鼻水になったからといって、抗生剤を飲む必要はありません。ウイルスでも鼻水は中盤から後半は黄色くなります。黄色い鼻が1週間以上続き、鼻づまりも強く、口臭もする場合は抗生剤が必要な場合があります。これに前頭部の痛みや熱も伴うようでしたら、急性副鼻腔炎として抗生剤が必要となります。10−14日間ほど必要です。

咳は、鼻水を伴う咳と、ともなわない咳があります。鼻水を伴う場合はカゼが多く、伴わない場合は気管支炎が考えtられます。

咳止めは必要でしょうか?私は、ほとんど必要ないと考えています。咳も、ウイルスや期間に溜まったいらないものを出そうとしている訳で、自分で治ろうとする現象ですので、それを強制的に止めるのは理にかなっていないと考えます。

ただ、痰が出やすくなるような薬はあってもいいと思います。咳止めを使う場合は、痰の絡まない咳で、咳のために体が消耗するような場合のみと考えています。

ちなみに、鼻水止め(抗ヒスタミン剤)、咳止めは中枢性に働きかけますので、欧米では、けいれんなどの副作用もあるため、市販の薬は禁忌となっており、医師の判断に委ねられており、日本のように簡単には飲めなくなっています。

3)副鼻腔炎

小児科で鼻水が治らないから耳鼻科に行く方もおられます。そうすると、たいがいの耳鼻科で副鼻腔炎とう診断がなされ、抗生剤、抗アレルギー剤、鼻水止め、オノン(プランルカスト)などが軒並みに双方されているようです。

レントゲンで、「副鼻空が真っ白です。」と説明される場合もあるようです。

アメリカの教科書では、子供の、副鼻空のレントゲンは全く当てにならないので、撮らないように指導されています。

副鼻腔炎はあくまで臨床的診断になります。鼻の穴を覗いたり、レントゲンでは診断できません。

急性副鼻腔炎では、発熱、鼻づまり、青鼻、前頭部通、口臭があればそれと考えられますので、前記したように、10日ほどの抗生剤の処方(クラリスロマイシンなどでなく、アモキシリン高容量や3世代のセフェム系抗生剤が適応となります。

熱もなく、ただ、鼻が青いだけでも副鼻腔炎と診断される場合がありますが、これはアメリカでは、鼻副鼻腔炎といいカゼの症状を意味します。抗生剤の適応はありません。

4)吐き気止め

嘔吐症や嘔吐下痢症のとき、ほとんどの病院で「吐き気止めの座薬」が処方されています。しかし、本当に意味はあるのでしょうか?欧米では、吐き気止めは、使わなかった人と比べて、差がないと証明されたため使われていません。

げりも、吐くのもそうですが、人間は、自分で良くなるために、いらないものを吐き、下痢として出しているだけです。ですから、吐き気止めや下痢止めは必要がありません。整腸剤は必要かと言われれば、絶対必要なものではなく、私の見解からすれば、必要がないと思っています。

 

今もなお、抗生剤、咳止め、ただの風邪なのにアレルギー剤、咳止め、鼻水止め、吐き気止め、下痢止めを処方する病院が絶えません。

人間は、自分で治る力を持っています。自然治癒する病気の方が多いです。それなのに、症状が出たら、止めるのが必要だと考え、やたら、薬、薬、薬と薬を望む親、薬を出したがる(出さざるを得ない?)医師が多いと思います。くしゃみ3回「◯◯3錠」という風邪の宣伝文句がありますが、絶対にそんなのはあり得ません。

 

きのした小児科では、これからも、お子さんの自然治癒を第一に考え、必要以上の薬は出さないと固く誓って診療にあたります。そのため、検査が必要になる可能性もありますが、どうかご了承ください。

 

形成30年3月23日

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